防犯用語辞典

Glossary

万引き

まんびき

万引きという言葉は江戸時代から使われている語であり、商品を間引いて盗む「間引き」が変化して、万引き(万は当て字)になった。

万引きという言葉が軽度の犯罪というイメージを与えるが、実際は刑法の窃盗罪にあたり、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する犯罪です。

営業時間中の店舗(百貨店・服飾店・家電量販店・家具店・スーパーマーケット・コンビニエンスストア・書店・ドラッグストアなど)において、展示・陳列している商品や商品見本、備品などを購入客を装って店の目を盗んで窃取することをいう。

店舗にとっては深刻な経営問題となっており、また青少年の健全育成面や治安維持の面からも社会問題となっている。

万引きは現行犯でないと逮捕できないというのは誤りで、防犯カメラに映っていたり、何度も繰り返している場合は、万引き犯が店に来た時点で警察を呼ぶことが可能である。証拠があるため、過去の窃盗も警察は追及する。

万引き犯の手口としては、(1)実行犯1人を人垣で死角をつくり商品を奪う手口 (2)1人が従業員の注意を引き付け、仲間の実行犯が商品を奪う手口 (3)防犯カメラやミラーの死角で未精算商品を奪う手口 (4)試着室やトイレでタグを剥がして持ち出す手口などがある。

類義語に「デジタル万引き」というものがあるが、現行刑法上そのような犯罪は存在しておらず、今後の法整備が注目される。

万引きに関連する言葉

  • 居直り(居直り強盗)

    空巣やこそどろが、家人に現場を見つけられて急にすごんで強盗になること。 家人に見つかったことでパニックになっているケースもあり、凶器を持っていることも多く、下手に刺激をすると何をするかわからないので非常に危険。 また黙っ … 続きを読む

  • 割れ窓理論

    アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した理論で、「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという雰囲気が現れ、やがて他の窓も全て壊される」という事象から、軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで、凶悪 … 続きを読む

  • 指定侵入工具

    平成15年9月に施行された、「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律施行令」で指定された、侵入に使用する工具。 建物錠を破壊するための工具(バール)や出入り口・窓を破る為の工具(ドライバー・ドリル)を指す。 この指定侵入 … 続きを読む

  • カゴダッシュ

    万引きの手口の一つ。 買い物かごに欲しいものを堂々と詰め込み出入り口付近に行き、店員がレジを打っている隙を見て、買い物かごを持ったまま店外に走って逃走する。 店員に見つかる事前提で、走って逃げることを意図した若年層で多く … 続きを読む

  • 仮睡盗

    スリの手口の一つ。 仮睡者(寝具の中ではなく、外出先で眠り込んでしまった人)から盗みを働くスリの手口。 電車の中で居眠りをしている人や、酔って眠り込んでしまった人、不特定多数の人が出入りする施設で寝ている人(漫画喫茶など … 続きを読む