割れ窓理論

われまどりろん

アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した理論で、「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという雰囲気が現れ、やがて他の窓も全て壊される」という事象から、軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで、凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できるとする環境犯罪学上の理論。

小さなことから秩序を維持することで、犯罪の発生を防ぐことができることを表す。

逆に、軽微な犯罪や違反を容認していると、秩序が乱れ、治安が悪くなる。

「社会」などの大きな括りだけでなく、自宅に範囲を狭めて考えても、郵便ポストがいつもきれいな家と、郵便物が溜まりがちな家では、後者の方が飛躍的に空き巣被害発生率が高まる。

郵便ポストに郵便物がたまっている家は、「留守がち」「警戒心が薄い」と泥棒に判断され、郵便ポストがいつもきれいな家は、「きちんとしている」「隙が無い」と泥棒に判断される。

身の回りの秩序を細かいところから保つことで、犯罪被害に遭う確率を大幅に下げることができます。

割れ窓理論に関連する言葉

  • マーキング

    空き巣などが犯行の下見の際に、目星をつけた家に目印を付けておくこと。 表札やポスト、ガスや水道のメーターなどに、泥棒しかわからないマークや数字を書き込みます。 そのマークで「女性の一人暮らし」「日中は不在」などがわかるよ … 続きを読む

  • デジタル万引き

    書籍、雑誌などの内容を携帯電話のカメラで撮影し、情報だけを入手する行為。 書店やコンビニなどで多く発生するが、物質が持ち去られないため被害金額が計上されず、個人的に利用する限りであれば明確に禁じる法律がないため、問題とな … 続きを読む

  • CANインベーダー

    自動車には自ら異常を感知し、ドライバーに警告を伝える自己診断機能(OBD2)という機能が装備されており、自動車各部からOBD2へ繋がる配線を「CAN信号」と呼ばれる信号が流れています。 「CANインベーダー」と呼ばれる手 … 続きを読む

  • 特殊開錠用具

    施錠された状態にある錠を本来の方法によらないで開けるための道具。 主にピッキング用具や破壊用シリンダー回し、ホールソーのシリンダー用の軸、サムターン回しの4つの道具を指す。 平成15年施行の「特殊開錠用具の所持の禁止等に … 続きを読む

  • 開錠

    「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」によると、施錠された建物錠を本来の方法によらないで開けること。 つまり、ピッキングや破壊行為によって、不正に錠前をあけてしまうこと。 開錠に使う道具を特殊開錠用具といい、特殊開錠 … 続きを読む