【茨城県・栃木県】トラック盗難260件 被害総額約6億円
- 車両・重機の盗難事件簿
- 2016.11.16 水曜日
トラック260台を盗んだ大規模窃盗グループ
2016年11月15日、茨城県や栃木県、埼玉県などで、260台ものトラックを盗んだとみられる大規模窃盗団が摘発されていたことが分かりました。被害総額は6億円近くに上るということです。
千葉県柏市建設解体業の男(78)は2015年9月、茨城県かすみがうら市の貸倉庫で、仲間が盗んだトラック1台、30万円相当を保管した疑いで逮捕・起訴されています。
警察によりますと、被告らによるトラックの窃盗被害は2011年以降、茨城県や栃木県、埼玉県で合わせて260台、総額6億円近くに上っています。
取り調べに対して被告は「盗んだものとは知らなかった」と容疑を否認し、仲間は「遊ぶ金が欲しかった」と容疑を認めています。
警察は被告が買い取ったトラックを外国人に解体させたうえで、海外に転売していたとみて調べています。
茨城・栃木・埼玉での車両盗難事件
トラックやハイエースなどの車両盗難事件は、認知件数が年々減少傾向にあるといわれていますが、体感的には逆にやや増加傾向にあるように感じます。
大規模窃盗団の検挙が続き、その犯行の手口は相も変わらず、盗んだ車両はバラバラに解体して海外に不正輸出するといったものでした。
また、千葉県での違法ヤード摘発以降、近隣県、特に茨城・埼玉・栃木県での車両窃盗事件が増えており、茨城県県南エリアで特に例年よりも被害が激増しています。
今回の窃盗グループは2011年から千葉以外のエリアをターゲットにしており、千葉県警の違法ヤード対策以前に千葉をメインターゲットから外していたのは謎ですが、主犯の検挙は2015年9月であることからも、今年頻発している茨城・埼玉・栃木での車両窃盗とこのグループは恐らく無関係であり、今後もこのエリアでの車両盗難は減少しない可能性があります。
効果的な車両の盗難対策は?
こういった車両盗難事件では、犯人は盗んだ車両をすぐに部品ごとに解体し、海外に不正輸出しようとするため、盗まれたら最後、車両はまず戻ってきません。
また、多数の車両を繰り返し盗み利益を上げようとするため、スピード重視・効率重視の組織的な犯行であることも特徴です。
そのため、泥棒にとってリスクになるような、防犯カメラや侵入警報装置があったり、屋外門扉の施錠を厳重にしたり、車両にはハンドルロックをかけるなど、盗難に時間と手間がかかるようにする事で、泥棒が盗みを諦めるように仕向けることができます。
イモビライザーについては、窃盗団によっては純正の物でも解除できる装置を持っていることがあり、運悪くそういった窃盗団に狙われてしまった時は十数秒で解除されてしまいます。
万が一の盗難を防ぐ為に、単一の手段に任せるのではなく、複数の対策を取って、被害に遭う確率を下げる必要があります。
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